東京都港区と鉄道
東京都港区は、1947年3月に誕生した東京都の特別区のひとつです。そして、港区は日本の鉄道の歴史を語るうえで、大変重要な役割を果たしています。それは、1872年にさかのぼります。この年は、新橋駅と横浜駅(現在の桜木町駅)に日本で初めての正式な鉄道路線が開業した年です。それに先立ち、港区に住所を持つ品川駅と横浜駅間で仮の営業が行われていたことも重要な歴史です。日本の鉄道の歴史は、港区からスタートしたと言っても過言ではありません。
当初は旧国鉄が港区の鉄道整備の中心を担い、1909年には浜松町駅や田町駅が開業します。しかし、企業の進出が著しく進む東京では、ますます多くの人口が集結するようになります。そして、鉄道の役割は飛躍的に増えました。こうした背景の中、民間や都営の鉄道会社が活躍するようになります。1927年に東京地下鉄道株式会社(現在の東京メトロ)が、1960年には都営地下鉄が開業し、港区内には次々と新しい駅が設立されます。京浜急行も1948年には品川駅、1968年に泉岳寺駅を開業させ、神奈川県の横須賀・三浦方面からの移動を便利にさせます。
2003年には東海道新幹線品川駅が開業し、東京の南の玄関口が機能し始めます。また、現在、JRや政府が勧めているリニア中央新幹線事業においても、品川駅は重要な役割を果たす予定です。