東京都中央区と鉄道
東京都中央区は東京23区のほぼ中央に位置し、銀座や日本橋、築地、京橋、月島などの地名が有名です。地名からもイメージができるように、かつては水運の町として発展してきた経緯を持つエリアです。そして、隣接する港区に比べると、鉄道の歴史は浅いとされています。中央区で駅の建設が活発になったのは、1930年代に入ってからです。そのきっかけとなったのは、1927年に浅草と上野の間で誕生した地下鉄銀座線が、新橋まで伸ばされることが決定したことによります。これを受けて、1932年には三越前駅、日本橋駅、京橋駅が続々と開業します。さらに、1934年には銀座駅が営業開始となり、利便性が高まります。中でも銀座駅は、後に丸ノ内線や日比谷線との乗り換えが可能になり、中央区を代表する駅へと発展していきます。
1960年代になると、都営地下鉄による浅草線、東京地下鉄（現在の東京メトロ）による日比谷線や東西線といった路線が開通され、多くの駅が開業を果たします。70年代に入るとさらにこの動きが加速し、東京地下鉄の有楽町線と半蔵門線、JR東日本による総武線と京葉線、都営地下鉄新宿線が開通し、首都圏一帯へのアクセスが格段に良くなります。1990年代には都営地下鉄大江戸線が開通し、2000年には勝どき駅や築地市場駅といった、中央区でも新しい駅が営業を始めています。
