東京都江戸川区と鉄道
東京都の一番東にあり、区の形も南北に伸びる江戸川区には5つの路線が乗り入れています。ただいずれも放射状になっており、南北を貫くような路線がありません。そのため、それぞれの駅と駅をバスがつなぐような形になっているのが現状です。同じ江戸川区民でもこの路線にはよく乗るが、あの鉄道には全然乗らないということがよくあるなどどこに住んでいるかによって感じ方が全く違うのが特徴的です。
最も南端を走るのが京葉線の葛西臨海公園駅です。開業したのは江戸川区の中で最も新しい1988年です。現在は東京駅へ乗り入れできますが、当時はまだ乗り入れができず新木場駅までとなっていました。ただ同じ路線にテーマパークを抱える舞浜駅があり、この近くに葛西臨海公園が駅の開業の直後にオープンするなど江戸川区民にとってはなくてはならない場所となっていきます。
江戸川区だけでいくつもの駅を抱える都営新宿線ですが、その歴史は意外に浅く1983年です。今のように本八幡駅まで開通するのは1991年まで待たないといけません。つまり1970年代までは東京都心、市街地に出るのは結構大変でした。街が成熟していく中で駅ができたことも、南北を貫く電車が江戸川区にないことの理由と言えます。