東京都品川区と鉄道
東京23区の一つ品川区は荏原郡品川町周辺を前身とする地域で、1932年に東京市に編入され誕生しました。名前は目黒川の旧名品川に由来しています。歴史的にも幕府の直轄地として、旧東海道の江戸四宿の一つ品川宿として四宿の中では最も繁栄した土地です。
品川の名前がついた駅舎としては品川駅が有名ですが、鉄道建設に対する反対運動の余波もあり、品川区内ではなく宿場町の南側である現港区内に建設されました。
鉄道開業を前に1871年品川駅舎の建設工事が開始され、翌1872年1月に平屋の駅舎が完成、同年6月には品川駅と横浜駅間に日本で始めての鉄道が仮開業、最初は1日2往復で品川駅と横浜駅間を35分で繋いでいました。すぐに増発の運びとなるとともに、10月には品川駅と新橋駅間も開通し全線が正式開業となりました。
1885年3月に品川駅と赤羽駅間で品川線が開通しましたが、これは現山手線の品川・池袋間と、現赤羽線の池袋・赤羽間の路線の基となっています。当初は周辺人口の少なさから1日4往復のみ運行し、1901年には品川線と豊島線を統合し山手線と改名されました。
1927年大井町駅から大岡山駅まで大井町線が開業し、1929年には全線開業を果たすと同時に大井町線に二子玉川線を統合しています。2003年には東海道新幹線品川駅が開業したほか、2015年には常磐線や高崎線等の乗り入れも開始しました。