東京都文京区と鉄道
“文京区は地下鉄が6路線も乗り入れるなど数多くの駅が点在します。にもかかわらず、JRの駅が1つも存在しないことはあまり有名ではありません。神田川を隔てた向こう側にJRの駅があり、その向こう側は千代田区となっています。まるで文京区を迂回するかのようにJRの路線は走っており、地下鉄を利用すればすぐにアクセスできることや地下鉄で主要駅へ行けるため特に支障はなく歩いてすぐの距離に駅があります。
文京区における鉄道の歴史で忘れてならないのが都電の存在です。本郷線や切通線などが走っており、1971年の廃止まで路面電車が文京区の街を走っていました。その面影が見られるのは文京区にある神明都電車庫跡公園です。以前は車庫として機能しており、現在は公園として整備されています。路面電車が2両展示されており、当時の面影を感じ取れます。現在は路面電車の中に入ることはできませんが、貴重な資料として大事に扱われています。
地下鉄が多いのは以前都電が走っており、その代替路線として機能しているためです。こうした背景もあってJRの駅が文京区に設置されることはなく、地下鉄が6路線も乗り入れていることがわかります。文京区は都電に愛された区であるとも言えます。”