寝台特急「あけぼの」とは
全国の地方を発車した列車が夜通し走り朝方に到着するのが上野駅ですが、そうした一夜を過ごして同じく上野駅のプラットホームに滑り込むのは寝台特急「あけぼの」も例外ではありません。
高崎線や上越線、羽越本線という複数の路線を経由し青森と上野を1日に1往復し長い歴史の中には3往復もしていた頃もあります。
しかもその時々によって福島や山形、新庄や横手を経由することもあり集団就職や帰省そして旅行という理由で地方部と都会を行き来する人々を支え続けました。
惜しくも引退した後は2014年に実施された改正において一度臨時列車になった事もあり大型連休などで営業されましたが、2015年の改正時にはついに設定が無くなってしまいました。
その後は複数あった寝台特急「あけぼの」はほぼ全てが海外に譲渡されて、国内に残っている物としては鉄道の歴史を記録し展示している施設にあるのみです。
寝台特急「あけぼの」は事情に応じて鉄路を高い頻度で変更していたので、一般的な寝台特急に比べて連結されて牽引された機関車がとても多い特徴があります。
そのため寝台特急「あけぼの」であることは間違いないのに、人々が撮影した写真は一つの歴史の中で違った表情を見せています。